ニホンウナギ激減の原因と対策


ニホンウナギは現在、完全養殖は確立されておらず、天然ウナギの漁獲量、資源的にも、豊富ではありません、
養殖ウナギも、天然のシラスウナギ(ニホンウナギの稚魚)を河口付近で捕まえてきて養鰻所で育てる、畜養の方法を取っています、養殖物でも、100㌫天然物に頼っています。

2011年頃から連続で、天然ウナギ、シラスウナギの数が激減していて、ピーク時の20分の1まで激減したとの報告もあり、2013年2月1日、ニホンウナギが絶滅危惧種IB(EN)類(近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの)に指定されました、今後さらにニホンウナギの減少が加速すると予想されます。

ニホンウナギの完全養殖が確立されるのは時間の問題でしょうが、現在は確立されていません、ウナギ釣り師として、天然ウナギを守っていく事も必要です。

ニホンウナギ激減の原因と、チーム鰻が出来る対策について。
【注意】ウナギの生態は謎に包まれてます、分かっている範囲で紹介してますが、これが全てではありません。


ウナギ激減の原因①【気象変動】

本来ニホンウナギはマリアナ海域付近で産卵しますが、ここ数年エルニーニョなどの異常気象が続き、産卵場所が南にズレてきている事が分かってきました、
本来の産卵場所で生まれたレプトセファルス(葉形幼生)は北赤道海流に乗り→フィリピン沖で黒潮に乗りかえて、日本列島沿岸、中国大陸沿岸にたどり着きます。

産卵場所が南にズレると、北赤道海流に乗れず、フィリピン沖、ニューギニア沖に流され、死滅回遊になってしまうと思われています。


ウナギ激減の原因②【シラスウナギの乱獲】

養殖ウナギ用のシラスウナギ捕獲も、ニホンウナギ激減の原因の1つです、

マリアナ海域からやってきた、シラスウナギを沿岸で待ち受けてタモですくう、シラスウナギ漁は冬の風物詩になってます。
シラスウナギを採るのが悪い、親ウナギを採るのが悪い、などなど議論がありますが、人は自分の都合で物事を判断します、シラスウナギであろうが、親ウナギであろうが、ニホンウナギを捕獲する行為自体が、ニホンウナギの減少に繋がっています、無駄な乱獲、営利目的のニホンウナギ捕獲は止めましょう。

対策②【小さいウナギのリリース】

ウナギ激減の原因③【外来魚の異常繁殖】

無事にシラスウナギ漁の目をかいくぐったシラスウナギを待っているのは、肉食外来魚、かなりのシラスウナギが犠牲になっています。
数年前まで日本に居なかった種類の魚が平然と日本の川を泳いでいます、魚に罪はありませんが、駆除が必要です。


対策③【外来魚の撲滅】

ウナギ激減の原因④【ダム、堰】
発電所の建設、工業用水確保などの目的で、ダム、堰などが河川に設置されてます、シラスウナギ漁、肉食外来魚、などかいくぐったニホンウナギが川に辿り着いても、ダム、堰があるとそこで行き止まり、それ以上上流に上って行けません。
下りウナギも発電所のタービンに巻き込まれて死ぬ事があります。


対策④【ウナギ魚道の設置】


ウナギ激減の原因⑤【護岸工事】
洪水対策、都市可整備などの為、河川の護岸工事が行われ、 蛇行していた河川を真っ直ぐにし、川岸をコンクリートで覆い、ニホンウナギの隠れ家、ニホンウナギの餌となるエビや小魚が減ったと言われてます。


対策⑤【水生植物の移植】

ウナギ激減の原因⑥【水質の悪化】

生活排水の流れ込み、自然のサイクルでの水の浄化機能の低下で水質が悪くなっています、ニホンウナギは比較的、水が汚くても生きてますが、餌のエビ、子魚などは水質の低下で死滅してしまいます、結果的にニホンウナギも減少します。

対策⑥【水質浄化】
















inserted by FC2 system